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【武術とは発掘】第3回 体を動かす陰陽の発掘

taira

 

武術は型を繰り返す。
ただ型を繰り返してもなかなかご先祖様の見た景色は見えない。
柳生心眼流の型は江戸時代に出来た。

ただ型を繰り返す。
心眼流の素振りという稽古をただ続けたら体が壊れた。

師から頂いた口伝が壊れた体に手紙を読むヒントをくれた。

「江戸時代の門人は体が弱くなっていてどうしょうもなかった。」
「だから山に篭って稽古をするようになったんだ。」
師から聞かせて頂いた口伝。

師の師そのまた前の師。
口伝は綿々と受け継がれてゆく。

それまでの江戸時代のイメージは現代からは想像も出来ない
健康で強靭な肉体を持った人々。
1日40キロを徒歩で移動して米俵をいくつも楽々担ぐ。

ところが口伝は違った。

少し考えてみれば戦国時代に比べれば平和で日常も豊かになった時代。
武士が堕落したとさえいう説があるのが江戸時代。

今から考えると物凄い体力が江戸時代。
ところが江戸時代は武術家から見れば堕落した肉体になった時代。
武術家から見た現代の肉体では堕落にもならない。

全く話にもならないような肉体が
現代の肉体だったのだ。

型を分解して口伝から意味を探り日々体を動かして
ご先祖様からの手紙を読み続ける。
そうすると手紙が少しずつ読めるようになってくる。

手紙は頭では読めない。
体の内側から染み出すように見えて来る。
見えて来たのは体の内側の不思議な動き。

心眼流では体の内側の動きを内景(ないけい)と呼ぶ。
稽古を続けていると確かに内側に景色が見えるようになって来る。

見えてきた体の内側の不思議な動き。
この発掘がやがてやわらぎの原理の発掘に繋がっていく。
不思議な動きは頭で考えても出て来ない。
ところがあるタイミングで勝手に出て来る。
意識しても決して出ては来ない不思議な動き。

この存在に気がついた。
この存在こそが人の持つ能力が意識しないで勝手に出てくる状態。

意識しないで勝手に体が性能を高める。
これも武術の奥義になる。

武術は陰陽を持って全てを表現する。

意識の陰陽は意識と無意識になる。

無意識の存在は言葉に存在するのだから実際に存在している。
無意識を巧みに使う事で御先祖様の手紙を前より読めるようになった。
無意識は医学やスポーツ理論では未知の領域。

医学やスポーツ理論では武術は解き明かせない。
当たり前だったのだ。

意識と無意識を絶妙に配分する。
これが武術の原理そのもの。
武術には医学やスポーツ理論では辿り着けない知恵が隠されている。

現代でも全く気がついていない素晴らしき理論と原理。
実は起源前から大陸に存在していたもので。

大陸に学んだ日本人がそれを綺麗にまとめ上げたものが日本武術。
中国人が世界一美味しいというのは日本のラーメンだったりする。
日本人のアレンジ能力は世界屈指だったりする。

紀元前にすでに存在した現代でも遠く及ばない身体理論
それを更に磨き上げた日本独自の身体理論。

発掘した物は難しくなかった。
誰でも簡単に0秒で効果が出る。

意識と無意識は同時に変化しながら体を動かしている。
意識の動きが拡大しすぎると無意識の動きに問題が生じる。
無意識の動きは体の内部と外部の両方に大きく関係する。

内部は健康に大きく関係し
外部は動きに大きく関係する。
そして陰陽のようにお互いに支えあい影響し合ってもいる。

陰陽は5行に更に分かれていく。
柳生心眼流にも陰陽5行の口伝が残されている。

稽古と口伝が少しずつ繋がっていく。

体を動かすもう一つの大切な司令器官の存在。
現代では未だ未知の領域。

この存在に気がつくと全てが大きく変わった。
サムライメソッドやわらぎに命が吹き込まれたのを感じた。

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